介護リーダーと合わない…辞める前に考えてほしい7つの視点と改善のヒント

介護リーダーと合わない…辞める前に考えたいこと

介護の現場は、人と人との関係で成り立つ仕事です。利用者様へのケアだけでなく、職員同士の連携や支え合いがなければ、日々の業務は回っていきません。その中でチームのまとめ役を担うのが「介護リーダー」。ですが、このリーダーと「合わない」と感じることは、どの施設でも起こり得ることです。

「言い方がきつい」「自分のやり方を押し付けられる」「距離感が近すぎる、または遠すぎる」など、違和感の理由は人それぞれ。そうした感情が積み重なっていくと、「もう辞めようかな」という思いが芽生えてしまいます。

しかし、経験上、辞める前に立ち止まって考えてほしいことがいくつもあります。それは、相手がリーダーだからこそ見えにくい面や、こちらの受け取り方を変えることで状況が和らぐことも少なくないからです。

かいごん

リーダーって、なんか近寄りがたい…って思うとき、ありますよね。

しんさつさん

肩書きに緊張しがち。まずは事実と気持ちを分けて考えるのが第一歩よ。


目次

1. 「合わない」の原因を具体的にする

まず大事なのは、「なんとなく合わない」を具体的に言葉にすることです。「嫌だ」「無理」と感じるだけでは、解決の糸口が見えません。

  • 言葉遣いがきつく感じるのか
  • 指示の仕方が急すぎるのか
  • 業務の優先順位が自分と違うのか
  • 人としての相性なのか

原因が漠然としていると、ただの感情的な反発として自分の中に残り、解消しにくくなります。逆に、具体的にすると「これは改善できる部分」と「どうにもならない部分」が分かれ、対応の仕方を選べるようになります。


2. リーダーも一人のスタッフであることを忘れない

リーダーという肩書きがついていると、「偉い人」「すごい人」という印象を持ってしまいがちですが、実際にはチームの中での役割のひとつに過ぎません。リーダーが担うのは「チーム全体をまとめる」という役割であり、在庫管理や入浴スケジュールの調整、会議での報告など、事務的な業務が多いのも事実です。

現場では、介助を行う時間が他のスタッフより少ないこともあります。それは怠けているわけではなく、リーダーとしての役割を果たしているだけなのです。

私もリーダーを経験して初めて分かりましたが、リーダーは「現場と運営の間」に立つポジションなので、双方からの要望や不満を受ける立場です。時には板挟みになることもあり、そのストレスを誰にも言えず抱え込むことがあります。

3. 話し方の受け止め方を工夫する

リーダーの話し方がきつく感じる…というのはよく聞く声です。私もスタッフ時代は「どうしてそんな言い方をするの?」と思ったことがあります。ですが、リーダーになってからは、言葉を簡潔にする必要がある場面も多いことを知りました。業務連絡は長く説明すると時間がかかり、指示が伝わりにくくなるため、短く端的になります。

ただ、それが受け手には冷たく感じられてしまうこともあります。もし相手の言葉にカチンときたら、その場で反論するのではなく、一度落ち着いて「本当に否定されたのか?」「ただ急いで伝えていただけでは?」と考えると、感情的にならずに済みます。

くまごさん

伝え方が短い=冷たい、じゃないときもあるよね。急いでるだけ、ってことも。


4. うちの施設の新人育成のやり方

私の施設では、新人さんが入職してから1カ月ほどは、あえて業務を教えません。この期間は職場の雰囲気や流れ、利用者様との関わりを重視します。初めての環境で、忙しい業務を一気に覚えようとすると、どうしてもパンクしてしまうからです。

まずは人と人との関わりから始めてもらい、利用者様やスタッフと会話しながら、施設の一員として馴染んでもらいます。もちろん人手が足りず、すぐに戦力になってほしい気持ちもありますが、私たちはコミュニケーションの土台を大切にしています。スタッフ同士が信頼関係を築くことは、その後の業務効率にも直結します。

うさヘルパーさん

まずは“”に慣れる期間があると、緊張がほどけて質問もしやすくなるよね。


5. リーダーとして心がけていること

リーダーになって分かったのは、「普通に話しても強く聞こえる」ということです。立場があるだけで、同じ言葉でも重く響いてしまうのです。そのため、私は話すときに意識的に柔らかいトーンを心がけています。

また、できる限り「みんなで決める」姿勢を大事にしています。指示を出すだけでなく、提案相談という形を取ることで、相手も受け入れやすくなります。


6. リーダーの辛さも知ってほしい

リーダーは、何かトラブルがあれば真っ先に報告が来ます。業務の負担が増えると「リーダーがやればいい」と任されることも多く、責任も重くなります。それでも自分一人で全てを背負い込むのではなく、チーム全員で助け合う姿勢がないと、現場は疲弊してしまいます。

しんさつさん

何でも“リーダーに回す”は、いつの間にか癖になるの。気づいた人から分担を整えよう。

かいごん

了解です!タスクの棚卸し、ぼくも一緒にやります!


7. 辞める前に考えてほしいこと

もし今、「リーダーと合わないから辞めようかな」と思っている方がいたら、まずは以下のことを考えてみてください。

  • リーダーを特別扱いしすぎていないか?
  • リーダーだからといって責任を全部押し付けていないか?
  • チームの一員として、自分から歩み寄る努力をしているか?

リーダーも普通のスタッフで、完璧ではありません。利用者様との関わりだけでなく、スタッフ同士のコミュニケーションが円滑であることが、介護現場の安定には欠かせません。

うさヘルパーさん

まずは「ありがとう」を一日3回。空気がほんとに変わるよ。

くまごさん

うんうん。役職で線を引きすぎないことも大事。みんな同じチームだからね。


まとめ

リーダーとの相性は確かに仕事のやりやすさに直結します。しかし、「合わない」という気持ちを理由にすぐ辞めるのではなく、少し立ち止まって相手の立場や背景を理解しようとすることは、自分の成長にもつながります。

介護はチームで行う仕事です。リーダーもスタッフも同じチームの仲間。お互いを理解し、支え合える関係を築くことが、利用者様にとっても最良のケアにつながります。

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